ネット通販でよく見かける「ノークレーム・ノーリターン」…法的には有効なの?

年末年始はクリスマスやお正月などのイベントに合わせて、様々なところでセールが開催されています。近年は、ネット通販で、そうしたセール品を購入するといったことも増えてきているのではないでしょうか。

セール品はお買い得ですが、安く買えるには、それなりに理由があるもの。多くの商品が「ノークレーム・ノーリターン」という条件で販売されています。

実際に現物をみて購入する場合は、商品を細かくチェックすることもできますが、ネットでは届いてみてはじめて、その商品の欠陥に気づくといったことも少なくありません。中には、悪質な業者に、粗悪品をつかまされるといったトラブルあるようです。

そんな状況でも、泣き寝入りしなければいけないのでしょうか? そこで、法律の専門家に以下のような質問をしてみました。

Q.ネット通販で「ノークレーム・ノーリターン」の商品を購入したのですが、本当にクレームやリターンすることはできないのでしょうか?

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

 

A.YES(原則として有効)

「ノークレーム・ノーリターン」は、一般的に、売買の条件として、売主が一切のクレーム・返品を受け付けないことを意味すると考えられます。

このように、販売者が商品の隠れた欠陥やキズの責任を負わない特約も原則として法的に有効です。そのため、原則としては商品に欠陥やキズがあっても購入者はクレームや返品はできません。

但し、事情によっては、特約が無効になったり、購入者が契約を解除したりできる場合があります。まず、販売者が知っていたのに購入者に伝えていなかった欠陥やキズについては、特約があっても販売者が責任を負います。

また、商品説明が事実と異なっていたような場合は、購入者は、売買契約について、錯誤による無効や詐欺による取消しを主張できることがあります。

さらに、販売者が事業者、購入者が消費者であるときは、消費者契約法が適用され、購入者に不利なノークレーム・ノーリターンの特約は無効になります。
(ノーリターンの部分が、クーリングオフができない返品不可の特約として有効となることはあります)

 

*取材協力弁護士: 渡邊寛 (和田金法律事務所代表。2004年弁護士登録。東京築地を拠点に、M&A等の企業法務のほか、個人一般民事事件、刑事事件も扱う。)

*取材・文:塚本建未(トレーニング・フットネス関連の専門誌や、様々なジャンルのWebメディアを中心に活動するフリーランスライター。編集やイラストも手がける。塚本建未Website 「Jocks and Nerds」)

【画像】イメージです

*Yoshi / PIXTA(ピクスタ)

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