念願のマイホーム購入!なのにお隣さんと境界線でトラブルに…どんな手続が必要?

念願のマイホームを手に入れたAさん。天にも昇る気持ちだった彼を、絶望のどん底に陥れる事態が発生しました。お隣の家との間で、土地の境界(土地と土地との区切り)がどの線で画されるのか争いが生じたのです…。

今回は、Aさんの事例をもとに、この境界をめぐるトラブルに見舞われたときにどうしたらいいのか、というお話をします。

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

 

■法制度の「からくり」!?~境界確定訴訟と筆界特定手続とは~

途方にくれたAさんは、知り合いのスズキ弁護士のところを訪れました。

Aさん「スズキ弁護士、お隣りとの間で境界をめぐるトラブルになったんですけど、どうしたらいいですか?」

スズキ弁護士「実際の訴訟は、僕に任せてくれれば大丈夫だ。Aさんには、トラブルを解決する手続として、二つの制度があることを覚えていてほしい。その制度というのは、『①境界確定訴訟』と『②筆界特定手続』だ。」

Aさん「キョウカイカクテイソショウとヒッカイトクテイテツヅキってなんですか? なんか呪文みたいなんですけど」

スズキ弁護士「ごめんごめん。一般の人に法律用語で話してしまうのは法律家の悪い癖だよね。順を追って説明しなきゃね。そもそも『登記』は何のためにあるのか、『境界』とは何かから説明するね。」

 

■「登記」はみんなが安心して土地を取引するための制度

スズキ弁護士「土地は、お菓子や漫画とは違って簡単に持ち運びできないから、誰のものなのかよくわからないよね。それでいて土地を取引したいって人は多い。みんなが安心して土地を取引するための制度がなければ、土地をめぐるトラブルが多発して大変なことになってしまう。

そこで、考えられた制度が『登記』って制度なんだ。具体的に登記とはどういうことかというと、土地を『100番1』のように人工的・抽象的に区切っていき、その区切られた土地について誰がどんな権利を持っているかということをみんなが見れるように、登記簿という帳簿に公開することをいうんだ。

Aさん、目が点になってるよ。試しに、Aさんの土地である○○市××丁目△番の登記簿(土地全部事項証明書)を見てみようか。そこには、『権利者その他の事項』の所有者としてAさんの名前が書かれているよね。これで、○○市××丁目△番の土地はAさんのもの、ということがみんなにわかるから、その土地を買いたければAさんと連絡を取ればいいということになるよね。

このように、○○市××丁目△番というように地番が付けられてそれについて登記簿が作られた土地を、法律用語では『一筆の土地』というんだ。この『一筆の土地』を対象として、土地が取引されるんだ。」

 

■境界確定訴訟の対象は、登記簿上の境界線

スズキ弁護士「覚えていてほしいのは、境界確定訴訟の対象というのは、この登記簿上の境界線ってことだ。

登記というのはみんなのためのものだったよね。だから、みんなのために公平・中立に働いている裁判所が自由に登記簿上の境界線を引くことができるんだ。その際、裁判所は、Aさんやお隣りさんが一定の境界線を主張してもそれに拘束されることはないんだよ。」

 

鈴木 謙太郎 すずきけんたろう

虎ノ門法律経済事務所 池袋支店

東京都豊島区南池袋2-12-5 第6.7中野ビル7FB号室

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