【不倫離婚】弁護士が伝授!慰謝料トラブルで後悔せずに乗り越えるべき4つのハードル

不倫(不貞行為)をした配偶者に対して「慰謝料」を請求したいという相談はよく受けますが、配偶者や不倫相手(不貞相手)に対して慰謝料を請求して、実際にお金の支払いを受けるためには、まずは越えなければならない4つのハードルがあります。

実際に事務所に相談に来られる方と問題を整理していくと、この4点を解決するために時間がかかる人が多いこともあり、事前にどの程度準備できるかが重要なポイントとなります。それでは具体的に、どのようなハードルを越える必要があるのかについて説明していきたいと思います。

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■【ハードル①】不貞相手を特定することが必要

配偶者に対して慰謝料を請求する場合には問題にはならないのですが、不貞相手に対しても慰謝料を請求したいと思っているケースでは、不貞相手がどこの誰なのか分からないという場合がよくあります。

配偶者を問いただした結果、相手の素性が分かる場合もありますが、配偶者が教えてくれない場合には自分で調べなければなりません。

配偶者の携帯電話の通話やメールの履歴から不貞相手の情報を集めたり、場合によっては探偵の力を借りる必要があります。

 

■【ハードル②】不貞行為を立証するための証拠が必要

不貞行為があったと主張するだけでは、裁判になった場合には慰謝料請求は認められません。慰謝料請求が認められるためには、不貞行為を立証するための客観的な証拠が必要となります。

客観的な証拠としては、配偶者と不貞相手とがホテルに入っていくところを撮影した写真、配偶者と不貞相手とのメールやLINEのやり取り、配偶者が不貞行為を認めた書面(謝罪文や念書等)があります。

慰謝料請求が認められるためには、客観的な証拠をいかに集められるかによるということになります。

 

■【ハードル③】夫婦の婚姻関係が破たんしていないことが必要

仮に不貞行為を立証することができたとしても、不貞行為当時、夫婦の婚姻関係が破たんしていた場合には、夫婦間には法律上守られるべき利益がないため、配偶者や不貞相手に対する慰謝料請求は認められません。

夫婦間の婚姻関係が破たんしていたと認められるような事情とは、長期間別居しているとか、長期間性交渉がないとか、すでに離婚調停を申し立てているなどの客観的な事情です。

裁判上、配偶者や不貞相手から婚姻関係破たんの主張がされた場合には、慰謝料を請求する側としては、上記のような長期間別居などの客観的事情は存在していなかった旨を主張していくことになります。

 

■【ハードル④】相手に支払能力があることが必要

判決によって慰謝料請求が認められたとしても、相手にめぼしい財産がない場合には、強制執行によっても慰謝料を回収することができず、せっかくの勝訴判決も絵に描いた餅になってしまいます。

そのため、慰謝料請求を検討する段階から、相手には強制執行可能な財産(不動産、預貯金、有価証券等)があるかどうかを調査することが大切です。もし、相手が財産を隠してしまうおそれがある場合には、「仮処分」という暫定的な措置によって財産の保全を図ることも必要です。

 

*著者:弁護士 理崎智英(高島総合法律事務所。離婚、男女問題、遺産相続、借金問題(破産、民事再生等)を多数取り扱っている。)

*wavebreakmedia / PIXTA(ピクスタ)

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