「合法ハーブ」を買ったら実は違法成分が入っていた・・・購入者は逮捕されるの?

●こんな時、処罰されてしまう?

スーパーマーケットでハーブティーを買って飲んだところ、そのハーブティーに違法な成分が含まれていたとします。そのような場合には、ハーブティーを買った人は処罰されるでしょうか。

通常、スーパーマーケットで違法なハーブなど売っていません。仕入れ担当者が間違ったような場合が想定できますが、そのような間違いの結果、購入者を処罰することは出来ません。

この場合には、購入者に違法薬物という認識がないので、処罰されないと説明されます。このような認識を故意と言います。故意がないと原則として処罰されません。

 

●クラブで「良いハーブ」を貰ったらどうなる?

それでは、ダンスクラブなどで、知らない人に「良いハーブがあるよ」と言われ、買ったような場合はどうでしょうか。

不安なので、その人に問いただしたところ、「合法だよ」と言われたとします。それを信じて買ったところ、実は違法ハーブだったら、故意はあるでしょうか。

学説によっては、このような場合にも故意がないという説もあります。しかし、判例によれば、このような場合にも故意が認定されます。

「良いハーブ」とは幻覚作用があるという意味です。幻覚作用があると知りながら買えば、違法薬物だと知っていることになり、故意の成立に何ら支障がないと判例は解釈します。ハーブの名称や薬物の名称を知らないとしても故意の成立に支障はありません。

スーパーマーケットで「良いハーブティー」といえば単に美味しいという意味ですが、ダンスクラブで「良いハーブ」と言えば幻覚作用があるという意味です。

仮に、本当に「良いハーブ」という言葉の意味を理解していなければ、故意がないことになり得ますが、そのような言い逃れが出来る場合は、ごくまれだと思います。

合法と言われたからそれを信じたという弁解は法律用語では「法律の錯誤」と言います。この「法律の錯誤」については、判例の態度は厳しくほとんどの場合にその弁解を聞き入れません。

安易に「大丈夫だろう」などと軽信しても許してくれることはありません。胡散臭いものには手を出さないことです。

 

*著者:弁護士 星正秀(星法律事務所。離婚、相続などの家事事件や不動産、貸金などの一般的な民事事件を中心に、刑事事件や会社の顧問などもこなす。)

*MM4 / PIXTA(ピクスタ)

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