旭中央病院神経精神科の大塚祐司先生が行った調査によれば、6割の医師が「お客様の中にお医師様はいらっしゃいませんか?」と尋ねられても無視する、という結果が分かったそうです。
無視する理由としては、救助活動を行い治療に失敗してしまった場合、その時の法的な責任は治療に当たった方、つまり、医師が負うことになってしまうからだそうです。善意で治療を行っても失敗した場合訴訟を起こされる可能性があると考えると無視するという結果も頷けますね。
海外では、急病人が航空機内で亡くなってしまった場合、航空会社が責任を負う国もありますが、日本の場合はこのようにはなっていません。
アメリカやカナダなどの国では、無償で善意の行為には責任を問われないとする「善きサマリア人の法」という法律が導入されていますが、日本ではこの法律が導入されていないのがこのような違いを生んでいるようです。