■バイトテロは法的責任を問われるリスクがある
バイトテロとは、アルバイト店員が職場で迷惑行為や悪ふざけを行った状況を撮影し、それをSNSなどに投稿することで批判を招き、店舗や企業に負の影響を与える行為をいいます。
バイトテロの結果、運営会社に損害を与えれば、理論的にはその賠償を求めることは可能ですし、あまりにひどい内容であれば業務妨害罪に当たるケースもあり得ます。
本件では、女子高校生は制服を着た状態で撮影したり、店内で撮影した写真を投稿していたということなので、運営会社にとっては迷惑行為と言わざるを得ません。
しかし、衛生面での懸念などが出ているわけではなく、そのような風評も発生しているわけではありません。そのため、損害賠償や業務妨害罪といったことを検討することは難しいケースでしょう。
この意味では、これまでのバイトテロとは少々毛色が違うということができます。
■児童ポルノの問題も
今回のケースでは、女子高校生が写真を投稿したわけですが、18歳未満の者は「児童」とされ、性器等の露出をした写真などは児童ポルノに当たります。
この女子高校生が自分で撮影している点で「製造」に、ツイッターに投稿している点で「公然陳列」に当たる可能性があります。
女子高校生自身が警察に逮捕されるかというと何ともいえませんが、いわゆる「自撮り」でも問題があり得るということは認識しておいた方がよいかもしれません。
*著者:弁護士 清水陽平(法律事務所アルシエン。インターネット上でされる誹謗中傷への対策、炎上対策のほか、名誉・プライバシー関連訴訟などに対応。)
* uju / PIXTA(ピクスタ)
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