ネット上でボッタクリ居酒屋が話題となっていますが、ボッタクリといえば、ボッタクリバーなどお姉さんが隣に座って接客する「性風俗営業等」と相場は決まっていました。
しかし、最近では居酒屋でもボッタクリが出てきたようです。
このボッタクリ、「性風俗営業等」であれば、様々な規制があります。
例えば、料金を客の見えやすいように表示しなければならないとか、実際のものよりも著しく低廉であると誤認させるような事項を告げたり、表示してはならないとか、不実のことを告げてはならない、粗野若しくは乱暴な言動を交えて当該営業に係る料金又は違約金等の取立てをしてはならない、など条例で規制されている場合がありますが、このような条例もまさか居酒屋営業でボッタクリが存在するとは想定外だったのではないでしょうか?
●詐欺に該当する可能性
最近話題のボッタクリ居酒屋の場合、ツイッターに掲載された写メを見る限り、客数が2であるにもかかわらず、お通しが6人前とか、飲み放題が5人前だとして、代金を請求されています。客が2人しかいないのに、6人分を請求なんてすることはまさにボッタクリですが、これは実際に存在しない人数分をあるかのように装って請求しておりますので詐欺に当たります。
●脅迫・恐喝もありえる?
ただ、請求される方も何か変だなと、詐欺を見破って、支払いを拒むと思いますが、そのとき、コワモテのお兄さんたちが凄んで代金を要求してきた場合は、脅迫・恐喝ということになります。また、囲まれて逃げられなくなった時は監禁ということもあり得ます。
●警察を呼ぶのが得策
ボッタクリにあった場合の対処法としては、とりあえず警察に来てもらうのが妥当ではないでしょうか。
その場合、料金で揉めているというと民事不介入と言われることもありますので、あくまでも脅されていると言って警察を呼んだ方が良いと思います。
*著者:弁護士 桐生貴央(広尾総合法律事務所。「人のために 正しく 仲良く 元気良く」「凍てついた心を溶かす春の太陽」宜しくお願いします。)