新潟の曽地「ソチ運動会」紛らわしい名称は問題なし?

新潟県柏崎市曽地で2月7日夜〜8日未明、「曽地2014 冬の大運動会」が開かれました。2014年冬季オリンピックの開催地と「同じソチだから運動会をやろう」と1月中旬の町内会総会で提案されたという経緯があったそうです。

クスっと笑ってしまいそうでも当人たちは本気、ソチオリンピックを鑑賞したり、「ソッチ向いてホイ」を実施したりしたそうです。

こういったメジャーなキーワードをもじったり真似たりした活動や商品に法的問題がないのか、あるとすればどういう基準や線引きがあるのか、弁護士の私が解説したいと思います。

曽地2014 冬の大運動会

ある事業者の商品名や役務名がメジャーになることを予測し、またメジャーになったときに、他の事業者にその商品名や役務名をまねされないために、商標登録というものをすることがあります。

■商標法とは

これによって、その名前を独占的に使用することができるようになり、この名前を利用して利益を上げようとする第三者に対し、その使用の差し止めや、損害賠償請求をすることができるようになります。

要は、消費者はどこのブランドかを認識することによって、その商品を買おうかどうかを決めるところがありますので、そのブランド、つまりその商品、役務の出所がどこかを特定できるように法律で守ろう、また守られるためには一定の登録を要件としようというのが商標法という法律なのです。

ソチオリンピックが商標登録されているかどうかということですが、これは特許庁のHPで調べることができます。

ここで調べると、オリンピック関係で「ソチ」の登録はありません。そうすると、「曽地2014 冬の大運動会」が商標法違反になることはありません。

では、商標登録していなければ、絶対に保護されないのでしょうか?

■商標登録しないと絶対に保護されない?

実は、そうでもありません。不正競争防止法という法律があり、広く世間に周知されている表示と混同を生じさせるような表示や他人の著名な表示を自己の表示として使ってしまう表示は、ともに出所を混同させてしまうことから、この法律で違法とされています。

もちろん、差し止めの対象にもなりますし、損害賠償請求の対象にもなります。

「曽地2014 冬の大運動会」はどうでしょうか?冬季オリンピックの開催地にあやかっていることは明らかですが、新潟において地元の運動会をするにあたって、誰も「ソチオリンピック」と出所を混同する人はいないと思います。

事実、地元の町名でもある訳です。また、この運動会を開いたからといって、オリンピック並みの収益が上がるとも全く思えません。

そうすると、「曽地2014 冬の大運動会」を開くことは全く問題がないといえましょう。

もし、法律に違反するとすれば、この大運動会がソチオリンピックの公認であり、オリンピックのマークが使用され、有名なスポーツ選手などが招聘され、大々的にグッズなども作って、大きな収益を上げるような、いわば偽オリンピック新潟版みたいな感じでやると、不正競争防止法に違反する可能性が出てくるかも知れません。

小野智彦
小野 智彦 おのともひこ

大本総合法律事務所

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