仕事の帰りが遅い、休日に頻繁に外出する、配偶者に隠れてこそこそ誰かとメールとしているといった怪しい行動から、配偶者の浮気を疑うこともあるでしょう。
一度疑いを持つと真偽をハッキリさせたくなります。本当に浮気をしているのか、していないのか知るために何をすれば良いのかはあまり分からないかもしれません。
そこで、今回は、浮気についての確証はないけれども、その疑いがあるという場合、どのような行動をとるべきかについてご説明します。また、浮気をしていた場合は証拠が必要になりますので、その収集方法なども合わせて紹介します。
●浮気の証拠を収集する
まずは、離婚する場合や慰謝料請求をする場合に備えて、浮気についての証拠を収集することになります。
なお、証拠を収集する前に配偶者に対して直接浮気の事実を確認するという方法は、できれば避けるべきです。
なぜなら、法的な追及をおそれた配偶者が証拠隠滅等の行為に走るリスクがあるからです。
そのため、浮気についての証拠がある程度揃い、配偶者が言い逃れできない状況に追い込んでから、はじめて配偶者に対して浮気の事実を確認したほうがよいでしょう。
●携帯電話を確認する
配偶者の携帯電話の発着信履歴やメールを確認し、異性との間で頻繁に通話やメールをしていないかを確認します。
ただし、LINEやFacebookなど、インターネット上でログインが必要なサービスについて、配偶者に無断で配偶者のIDとパスワードを利用してログインすると、不正アクセス防止法に違反して刑事罰の対象となりますので、注意してください。
そのため、メールを確認するとしても、携帯電話やパソコンの本体に保存されているものにとどめてください。
もし、異性との間で頻繁に電話をしている場合、携帯電話の発着信履歴の画面をカメラで撮影して証拠化します。
また、浮気していることを匂わせるメール(たとえば「●●ホテルで●●時に待合せよう」とか「この前の旅行は楽しかったね」とか)があれば、その画面をカメラで撮影して証拠化しておきます。
●探偵に依頼して配偶者の行動を調査する
配偶者の帰りが遅いとか、休日に頻繁に外出するといった事情があれば、探偵を雇って、配偶者の行動を確認してもらうといった方法があります。
もし、異性と二人でホテルや相手の家に入っていく場面の写真が撮ることができれば、当該写真は配偶者の浮気を立証するための重要な証拠となります。
●配偶者に直接確認する
上記のような証拠が揃わない場合には、配偶者に対して直接浮気をしているのかどうかについて質問し、その会話を録音しておくという方法があります。
ただし、さきほど述べたとおり、追及をおそれた配偶者が証拠を隠滅する等の行為に走るリスクがありますので、配偶者に対して直接浮気の事実を確認するという方法は、最終的な手段だと考えておいてください。
もし、配偶者が浮気の事実を認めた場合、当該発言を録音をしたデータは、浮気を立証するための直接的な証拠となります。
*著者:弁護士 理崎智英(高島総合法律事務所。離婚、男女問題、遺産相続、借金問題(破産、民事再生等)を多数取り扱っている。)