昨今煽り運転が社会問題化しています。茨城県の常磐自動車道で、執拗に煽った挙げ句車を降り、暴力行為を働いた男(43)の事件については憤りを口にする人が多く、日本国民全てが怒っているといっても過言ではないほど。
このほかにも後ろからの煽りや、前を走る車が執拗にブレーキを踏んで進路を妨害するなど、全国各地で傍若無人な危険運転が報告されています。
ドライブレコーダーが逮捕の決め手に
茨城で発生した事件の犯人が捕まった最大の理由は、被害者の車にドライブレコーダーが搭載され、犯人の傍若無人な振る舞いが全て映像に収められていたことにほかなりません。この犯人は全国各地で煽り運転を繰り返していた可能性が指摘されていますが、現在のところ犯行の鮮明な映像ないため、立件できないのではないかとの声もあります。
あるタクシー運転手は、このような場合、警察が周辺を走っていたタクシー会社に、同じ時間走行していた車がなかったかどうか確認が入ることがあると話します。これは、タクシーが搭載しているドライブレコーダーの映像を確認するためだそうです。
また、速度違反自動取締装置や、街の防犯カメラなども確認するそうです。なぜこのようなことを警察が行うのでしょうか。それは、煽り運転が現行犯以外で逮捕しづらいため。茨城のケースでは、煽り運転や暴行する犯人の顔が様子がはっきりと収められていたため逮捕となりましたが、車のナンバーだけでは、犯行を立証できない可能性もあると聞きます。
煽り運転に遭遇した場合の自衛策としてドライブレコーダーは有効で、搭載は自分を守ることになりますが、それだけではダメ。相手の顔を撮影するよう、意識しておきましょう。
事件後は弁護士の力で
煽り運転は防衛策を講じていたとしても、遭遇してしまう可能性があります。とくに茨城の犯人のように常軌を逸した社会感覚と常識を著しく欠いた人間の場合、一方的に暴力を受けてしまう可能性も否定できません。
そうなれば、その後に刑罰を受けさせるとともに、損害賠償も請求したいところ。このような場合は弁護士の力を借りることで、スムーズに処理を進めることができます。
備えに弁護士保険を
事件後弁護士の力を借りたほうが良いことは誰もがわかっているでしょうが、「費用が高すぎて」「結局損しそう」という声が聞こえてきます。そんなとき役に立つのが、弁護士保険です。
煽り運転を受けた際の暴力行為は、通常自動車保険が適用されず、「やられ損」になってしまいます。弁護士保険は、毎月決まった金額を支払うことで、相談料などが一切かからず弁護士に相談できますので、いざというときに頼りになります。
煽り運転は社会問題化していますが、有効な対策は現状自己防衛のみとなっています。ドライブレコーダーの搭載、弁護士保険などの対策を検討してみてはいかがでしょうか?
*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)