【弁護士が解説!】脅迫や恐喝を受けたときの証拠収集の方法

不当要求を受けたとき、ご自身で対応することも考えられますが、相手方の属性や態様によっては、弁護士や警察に対応を依頼するということも考えられるでしょう。

その際に重要となるのが、証拠です。

特に警察に対応を要請する際には、証拠がなければ、話は聞いてくれるでしょうが「何かあったら来てください」と回答されて終わってしまう可能性があります。

膨大な件数を限られた人員で処理をするため、証拠の有無を対応するか否かの基準とせざるを得ないところはあるのでしょう。

証拠は一般的に客観性のあるものほど価値が高いと考えられています。
例を挙げますと、人の供述(話)は、見間違いや聞き間違いがあったり、記憶が薄れたり、混同することがあったり、また、記憶を表現する際に言い間違いがあったりと不安定なものと言えますので、供述だけでは証拠は十分とは言えません。

他方、●月●日にAさんからBさんに送った脅迫メールやLINEとなると、誤りが混入する可能性はなく、客観性が高い証拠として価値があるといえるでしょう。

弁護士や警察に相談して対応を依頼する際には、いかに上記のような客観性の高い証拠を集めるかが重要になります。

まず、上記の例にも挙げたメールやLINE、相手方から受け取った書面や取り交わしした書面は重要証拠になります。

怖くなってデータを削除してしまうという方もいらっしゃいますが、必ず保存をしておくようにしてください。

保存の方法は、データであればスクリーンショットがベストです。

やり取りしている当事者(相手方)や日付がわかるようにスクリーンショットを保存しておきましょう。

次に録音データです。

日付についてはデータに残るかと思いますが、会話の相手が誰であるかはデータに残りません。

そのため、会話の中で相手方が誰であるのか分かるようにしておいたり(名前を呼ぶ)、電話での会話であれば発信履歴や着信履歴のスクリーンショットを併せて保存しておくと良いかと思います。

録音データの注意点としては、きちんと事前に録音できるかのテストをすることです。

電話の会話を録音する場合には、アプリやICレコーダーを利用した録音になるかと思いますが、焦っていて録音ボタンを押し忘れていたりという初歩的なミスをしてデータが取れないということもあります。

また、直接対話の録音のときは、空調の音などが意外と大きくて、肝心の会話録音ができていないという事態もあります。

事前のテスト・練習をされたほうが良いかと思います。

上記のほか、静止画・動画の画像データも有益な証拠と言えるかと思います。

ただ、画質が不鮮明であったり、肝心の対象物が撮影できていなかったりと、証拠としての価値を維持することは意外と難しいところもあります(最近ではかなり画質は改善されていると思いますが)。

画像データの入手に関しても、出来る限り事前のテストをしておくことをお勧めいたします。

皆さまの認識した事実についての供述(話)が、請求等における幹になることは間違いないのですが、上記のような客観性の高い証拠で裏付けていく必要があり、弁護士や警察は証拠の有無やその内容を踏まえて、事実があるかないか、どこまで戦えるかを判断していきます。

相手方の言動が少しずつ乱暴になってきた、脅しとも取れるニュアンスの発言をしている、机を叩くなどの物理的行動に出始めたなど、相手方の不穏な言動が見られ始めたら、それを使うかどうかは別にして、証拠として保存いただくのが良いかと思います。

 

*執筆弁護士:若井 亮(若井綜合法律事務所。「迅速対応」「分かりやすい説明」「徹底した報告」をモットーとしている。不当要求への対応、詐欺被害への対応を多く経験している)

*画像はイメージです(pixta)

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