すれちがいざまに肩がぶつかった…暴行罪は成立する?

ある質問掲示板に、50代の男性が『駅で若い男に肩をぶつけたら警察を呼ばれてしまった』という投稿をしていました。

投稿のおおまかな内容はこちらです。

  • 駅で階段を降りていたところ、若者がスマホを見ながら階段を上がってきた
  • 周囲の確認もしないその姿に怒りを覚え、偶然を装って故意で若者に体をぶつけた
  • すると、その場で若者に『男性に暴行をされた』と通報され、パトカーで警察署にいくことになった

場所や状況に関係なく、人ごみですれちがう人とぶつかるのはよくあることですよね。

この男性は故意で体をぶつけましたが、

  • もし不注意が原因で人とぶつかってしまった場合はどうなのでしょうか?
  • 見ていた誰かが通報をすれば、なすすべもなく逮捕されてしまうのでしょうか?
  • また、故意で自分にぶつかってきた人を通報した場合はどうなるのでしょうか?

この記事では、『すれちがいざまに人とぶつかったら犯罪なの?』という疑問にせまりたいと思います。

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故意に肩をぶつけた場合、暴行罪となる場合がある

本題である、『肩がぶつかった時に暴行罪は成立する?』についてですが、『故意でぶつかったかどうか』が重要なポイントになります。

故意なくぶつかってしまった場合は、暴行罪は成立しません。暴行罪の成立には故意が必要だからです。ただし、ぶつかった結果、運悪く被害者が怪我をしてしまった場合は、過失傷害罪に問われる可能性があります。

故意で人にぶつかっていった場合、その人は暴行罪に問われる可能性があります。被害者が転んで骨折をするなど、けがの程度によっては傷害罪に問われる可能性があります。

【関連記事】

暴行罪とは|成立する構成要件と傷害罪との違い

傷害罪とは

 

人がわざとぶつかってきた時にどうしたらいいのか

どうしても我慢ならない場合でも、相手を呼び止め、注意をする程度に留めておくのが無難でしょう。間違っても殴るなど報復はしてはいけません。ぶつかってきた程度では、正当防衛は成立することは滅多にありませんので、あなたが逆に罪に問われる可能性が高くなります。金銭を要求するのも、態様によっては恐喝罪に問われる可能性があります。

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肩がぶつかって実際に逮捕されたり、起訴されたりするのはどんな場合?

若井先生: ぶつかってしまった、すなわち過失による暴行ではそもそも罪にならないので、逮捕や起訴をされる心配はありません。被害者がわざと(故意で)ぶつかってきたと主張して警察を呼んだ場合には、理論的には逮捕される可能性があります。

しかし、故意であると認めるのは困難であること、暴行罪は比較的軽微な罪であることから、よほど悪質でない限り逮捕も起訴もされないでしょう。一方、相手が怪我をしてしまった場合には過失傷害罪になるので、逮捕や起訴をされる可能性は上がります。

しかし、その場合でもよほど怪我の程度がひどかったり、逃げたりしない限りは逮捕の可能性は低いですし、その後仮に起訴をされても略式起訴(書面のみでの簡単な裁判)で終わる可能性が高いです。

わざとぶつかったり、何度もぶつかったりなど悪質な場合は、暴行罪で逮捕・起訴される可能性があります。相手が怪我をしてしまった場合には、ぶつかりかたの悪質性に加え、怪我の程度によっては傷害罪で逮捕・起訴される可能性があります。

ぶつからないようにして不要なトラブルは避けよう

人とぶつかるのは気分のよいものではありませんね。それがきっかけで警察を呼んだり呼ばれたり…大きなストレスになりますし、ぶつからないようにして、トラブルを未然に防ぐのが最良の方法です。

 

 

*取材協力弁護士:若井 亮

*取材・文:アシロ編集部

【画像】イメージです

*PAKUTASO(パクタソ)

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