電車で行けるところにタクシーで移動…経費で落としても大丈夫?

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

仕事をしていると交通費や交際費などを「経費」で落とすことも多いと思います。

暑い日に、「汗をかきたくないから」、または、雨の日などは「濡れたくないから」と、電車で移動できる場所でもタクシーを利用する方も多いのではないでしょうか。

普段からなんとなく行っている行為ですが、電車で移動できるところへタクシーを利用することに問題はないのでしょうか?

会社の規則の観点と税務上の観点からそれぞれについて解説していきたいと思います。

 

■会社の規定に反した場合

まず、会社の内規の問題です。内規で、電車を使える場合は電車を使うという内規があるのに、それを無視して、タクシーを使ったような場合です。そのような場合は、会社は電車賃しか出してくれません。差額は自己負担となります。

仮に、電車が使える場所なのに、行った場所を偽り、電車では行けない場所に行ったと嘘をついてタクシー代を会社に負担させたような場合には、詐欺罪になることもあります。

私用でタクシーを使い、それを取引先に行くためだったと嘘をついてタクシー代を会社に負担させたような場合も詐欺罪となり得ます。

よく問題になるのは、取引先を接待して、タクシー券を渡すような場合です。取引先の人が帰宅するのにタクシーを使った場合は、当然経費になり、会社が負担します。

取引先を接待した後、取引先が電車で帰った場合に、タクシー券を渡したと嘘をついて、タクシー券を私用に使った場合は、業務上横領罪となり得ます。

会社の経費は、いわば公金です。きちんと内規に従って使いましょう。

 

■税金の経費の問題

もう一つの問題は、税金の経費になるか、です。

経費 = 売上を上げるために直接的に必要なものと理解されています。

タクシーに乗って取引先に行くのであれば、経費になります。私用でタクシーを使うと税務上の経費にすることは出来ません。

電車で行ける場所でもタクシーを使っても経費で落とすことは税務上は可能です。私も、普段は電車で裁判所に行きますが、夏の熱い日や大雨の時はタクシーを使い、税金で落としています。

 

*この記事は2015年1月に掲載されたものを再編集しています。

*著者:弁護士 星正秀(星法律事務所。離婚、相続などの家事事件や不動産、貸金などの一般的な民事事件を中心に、刑事事件や会社の顧問などもこなす。)

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*kahon / PIXTA(ピクスタ)

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星 正秀 ほしまさひで 弁護士

星法律事務所

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