男性上司に部下の男性が「ストーカー行為」で逮捕・・・同性同士でも違法なのはナゼ?

元上司にストーカー行為をしたとして、福岡県警が21歳の男性をストーカー規制法違反の容疑で逮捕したというニュースが飛び込んできました。

「えっ?男性が男性にストーカー?」と思われた方もいるかもしれませんね。本日は、ストーカー規制法についてお話しいたします。

 

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●「ストーカー規制法」が禁止している内容

ストーカー規制法の正式名称は、「ストーカー行為等の規制等に関する法律」といいます。同法は、いわゆる桶川ストーカー殺人事件を契機に平成12年11月24日から施行されています。

この法律で禁止されているのは、「つきまとい等」と「ストーカー行為」です。

まず、「つきまとい等」とは、「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者」に対して、以下の8つの類型に該当する行為を行うことをいいます。

 

●該当する8つの行為

(1)つきまとい、待ち伏せし、進路に立ちふさがり、住居、勤務先、学校その他その通常所在する場所の付近において見張りをし、又は住居等に押し掛けること。
(2)その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。

(3)面会、交際その他の義務のないことを行うことを要求すること。
(4)著しく粗野又は乱暴な言動をすること。
(5)電話をかけて何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ、ファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールを送信すること。
(6)汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと。
(7)その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
(8)その性的羞恥心を害する事項を告げ若しくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を害する文書、図画その他の物を送付し若しくはその知り得る状態に置くこと。

そして、「ストーカー行為」とは、「同一の者に対し、つきまとい等を反復すること」をさします。

ただし、上記つきまとい等のうち、(1)から(4)までに掲げる行為については、身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われる場合に限り、「ストーカー行為」とされます。

このようにストーカー行為は、異性に対して行うことを必要的な要件としておりません。したがいまして、男性が男性に対してつきまとい等を繰り返すことで、ストーカー規制法違反として検挙されることは十分にあり得る話ということです。

なお、ストーカーを行った者に対しては、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金という刑罰が定められており、親告罪(告訴がないと裁判により罪に問えない)ということになっています。

 

*著者:弁護士 河野晃 (水田法律相談所。兵庫県姫路市にて活動しております。弁護士生活5年目を迎えた若手(のつもり)弁護士です。弁護士というと敷居が高いと思われがちな職種ですが、お気軽にご相談していただけるような存在になりたいと思っています)

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河野先生
河野 晃 こうのあきら

水田法律事務所

兵庫県姫路市本町68-170大手前第一ビル3階

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