欠陥住宅・欠陥マンションに住んでしまった時にするべきこと

住んでいる家が徐々に傾いていく……。

一生に一度の大きな買い物となるマイホーム。それが欠陥品だったなんてことがあれば、当事者にとってはかなりショッキングな状況でしょう。

横浜市で発覚した大規模マンションの欠陥偽装事件が注目されていますが、日本各地で欠陥住宅は頻繁に発生しているのが現状です。

このような災難に自分が巻き込まれてしまったらどのように対処していくことになるのでしょうか?自分ひとりではどうしようもできない問題の解決方法を紹介していきます。

 YNS / PIXTA(ピクスタ)マンション

※画像はイメージであり、欠陥マンションとして報道されているマンションではありません。

■売主への損害賠償請求が基本

新築住宅を供給する事業者は、住宅の品質確保の促進等に関する法律により、10年間の住宅瑕疵担保責任を負っています。

ここでの瑕疵とは、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分の欠陥を意味しますが、このような瑕疵があった場合には、10年間瑕疵担保責任を問うことができます。

損害賠償請求は、売主販売業者に対して行うのが基本ですが、販売事業者は、瑕疵担保責任を全うするために、保険加入もしくは供託をすることが義務付けられています。

したがって、売主販売事業者が倒産してしまうなどして、売主に損害賠償請求できない場合であっても、買主は保険法人に対して、保険金を直接請求することもできます。

 

■裁判をする場合は専門機関に依頼

住宅をめぐる瑕疵のトラブルは、瑕疵の内容が専門的で分かりにくく、立証も容易でないことが多いです。

裁判をする前に、専門の調査機関に依頼して、欠陥の原因を十分に調査する必要があります。その後、弁護士に相談し、訴訟に向けて準備を進めることになります。

 

■裁判外解決という方法も

住宅の欠陥関連の紛争は、立証が高度に専門的になるため、時間がかかります。専門の調査機関と弁護士に依頼するための費用もそれなりにかかります。

そこで、各地の弁護士会が実施している住宅紛争ADR(裁判外紛争処理手続・住宅紛争審査会)を利用するケースもあります。ADR手続きは、裁判と違って、厳密な立証が必須というわけではないので、事案の特殊事情に応じた柔軟な解決が可能となります。

他方、強制力に欠ける面があり、対立点が多いケースでは、結局は裁判を通じた解決をせざるをえないこともあります。

 

■解決まで時間がかかってしまう現状

住宅紛争は、一生の住まいに関することで、日常生活に対する影響が大きいにもかかわらず、審理内容が専門的であるため、どうしても解決まで時間がかかってしまうのが現状です。

売主販売業者が、自主的に瑕疵を認めて修補や賠償をしてくれる場合はまだよい方で、瑕疵自体から争うと、解決まで多大な労力が必要となります。

ただし、相談窓口は、多様にありますので、早めに専門家に相談して助言をもらうようにしましょう。

 

*著者:弁護士 星野宏明(星野法律事務所。顧問法務、不動産、太陽光自然エネルギー、中 国法務、農業、不貞による慰謝料、外国人の離婚事件等が専門。)

星野宏明
星野 宏明 ほしのひろあき 弁護士

星野法律事務所

東京都港区西新橋1‐21‐8 弁護士ビル303

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