支払っている養育費、本当に子どものために使われているのか知ることは可能?

男女離婚

離婚した元妻が親権者(監護者)となり引き取った子どもの養育費を支払っているお父さん方にとって、その使い道は気になるところではないでしょうか。

支払先はお子さん名義の通帳であっても、実際にお金の使い道を決めるのは事実上お母さんということになりますので、別れた元妻が自分の支払った養育費を、「子どものためにではなく自分のために使っているのではないか?」と疑念を持っておられる方もいるかもしれません。

なお、お父さんが親権者、監護者となりお母さんが養育費を支払っている場合もありますので、誤解なきようお願いいたします。ここでは多数派である、「親権者(監護者)=お母さん、養育費を支払っている人=お父さん」、という場合を例にお話しています。

 

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●養育費の用途を知ることは不可能

養育費とは、読んで字のごとく、子どもを監護、教育等していくのに必要な費用のことをいいます。具体的には、食費、衣服費、教育費、保険、学費等がこれにあたります。つまりは、養育費はこういった費用に使われることが前提となっています。

しかし、養育費を支払った側がその用途を具体的に知ることは不可能と言わざるを得ません。法律上、親権者が養育費の用途について報告する義務もありません。

仮に報告を受けたとしても、報告の通り使われたのか逐一裏付けを取ることも困難ですし、実際、使い道の全てについて確認を取ることは並大抵の労力ではありません。

また、同じ通帳に入ってしまったお金を「これは養育費としてもらった分、これは自分の給料でもらった分」と識別することも困難です。仮に、パチンコをしている母親を見かけて問い詰めても、「養育費には手を付けていません。」と言われれば確かめる術は有りません。

そうなると、養育費の使い道に関しては、事実上、養育費を受け取る側に委ねられていると言わざるを得ないというのが現状であるといえます。

ただし、親権者が養育費をギャンブルや個人的な用途に費やし続け、子どもにろくにご飯を食べさせない、服もボロボロ、給食費も支払っていない……、などの事情があれば、親権者変更の一因ともなり得ます。

 

●「子どものため」という共通の目的を忘れずに

たとえ離婚したとしても、お互いが子どもの福祉という観点を尊重し合い、決められた養育費はきちんと支払う、子どもを手元において育てていく側は責任をもって養育を行うという姿勢が重要です。

そのためにも、難しいケースがあるのはよく分かるのですが、「子どものため」という共通の目的のために日頃から可能な限り風通しを良くしておく必要があると思います。「夫」、「妻」という立場は終わっても、子どもの「父親」、「母親」という立場は続いていきますからね。

 

*著者:弁護士 河野晃 (水田法律相談所。兵庫県姫路市にて活動しております。弁護士生活5年目を迎えた若手(のつもり)弁護士です。弁護士というと敷居が高いと思われがちな職種ですが、お気軽にご相談していただけるような存在になりたいと思っています)

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河野先生
河野 晃 こうのあきら

水田法律事務所

兵庫県姫路市本町68-170大手前第一ビル3階

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