芸能人の年齢「サバ読み」は法的に許されているの?

■年齢詐称それ自体は原則として犯罪にならない。

例えば、女性アイドルが、本当は18歳であるにも関わらず、テレビで「16歳でーす」などと言っても、それだけで犯罪になることはありません。また、例えば、履歴書やブログのプロフィール欄に実際とは異なる年齢を記載しても、やはりそれだけで犯罪になることはありません。

中には、「履歴書で年齢詐称した場合には私文書偽造罪になるのではないか」などと思われる方もいるかもしれません。しかし、「私文書偽造罪」は、他人の名義を偽って一定の重要文書を作成した場合に成立するものなので、本人が作成する書面で年齢詐称するケースは対象とならないのです。

 

■犯罪が成立するケース、違法となるケースは、どのような場合か。

ただ、年齢詐称が一切合法というわけではありません。

例えば、未成年者の飲酒・喫煙は法律で禁止されているので、年齢を偽ってこれらを購入した場合には違法となり、その未成年者は、補導されたり保護観察にされたりする場合があります。

また、店側との関係では、一応詐欺が成立するでしょう。実際には詐欺罪で処罰されたりするようなケースはあまり聞きませんが、店側は、損害として売ったものの商品の代金を請求することができます。

また、一定の年齢以下の人には売らないとしている本(写真集など)を、年齢を偽って購入するようなケースも、詐欺罪が成立すると考えられます。本代を損害として請求することも可能ではあります。

以上からもお分かりのように、芸能人が1つ2つ年齢のサバ読みをすることは、法的には全く問題ありません。

可愛らしい女性アイドルが、実際には自分より年上だったりすることでがっかりする男性もいるでしょうが、そこは「年上でもこんなにきれいにしてるんだな」と前向きにとらえて、そのアイドルを応援する広い心を持つことが、真のファンではないかな、と思います。

 

*著者:弁護士 寺林智栄(ともえ法律事務所。法テラス、琥珀法律事務所を経て、2014年10月22日、ともえ法律事務所を開業。安心できる日常生活を守るお手伝いをすべく、頑張ります。)

*gontabunta / PIXTA(ピクスタ)

寺林 智栄 てらばやしともえ

ともえ法律事務所

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