妻が勝手に離婚届を出してしまった・・・どうなるの?

離婚カップル男女マハロ / PIXTA(ピクスタ)

夫婦の一方は相手と離婚したいと思っているけれど、相手にはその気がないために離婚をすることができないというケースは良くあります。

これは僕が実際に担当した事件ですが、夫が妻になりすましてサインをして、妻に無断で離婚届を役所に提出してしまい、戸籍上、夫婦が離婚したことになってしまったケースがありました。

今回は、夫婦の一方によって無断で離婚届を提出されてしまった場合、離婚の効力を否定することができるのか、否定することができる場合のその手段、夫婦の一方に勝手に離婚届を提出されないための対処法について説明したいと思います。

 

●勝手に出された離婚届による離婚の効力を否定することはできるのか?

法律上、協議離婚が有効に成立するためには、夫婦双方に離婚の意思があることが必要です。そのため、当事者の一方に離婚の意思がない場合、離婚は無効です。

したがって、勝手に離婚届を提出されてしまった配偶者としては、当該離婚の無効を主張することができます。

 

●離婚の効力を否定するための手段は?

勝手に提出された離婚届によって戸籍の記載が変更されてしまった場合、それを訂正するためには、家庭裁判所に対して、(1)戸籍訂正の許可を求めて「審判」を申し立てるか、(2)離婚無効の調停・審判を起こす、という手続をとる必要があります。

そして、戸籍訂正についての裁判所の許可があった旨の審判書(1)あるいは離婚無効の調停調書・審判書(2)を持って、役所に対して戸籍訂正の申請をします。

このように、いったん戸籍の訂正がなされてしまうと、それを訂正するためには、裁判上の手続が必要になるということです。

 

●勝手に離婚届を提出されないようにするためには?

相手に勝手に離婚届を提出されないようにするためには、役所に対して、離婚届の不受理の申出をすれば大丈夫です。

通常、不受理申出書は、市町村役場の戸籍係に置いてあります。

この申出をしておけば、万一、相手が勝手に離婚届を提出しようとしても、役所にはそれが受理されない、ということになります。

 

*著者:弁護士 理崎智英(高島総合法律事務所。離婚、男女問題、遺産相続、借金問題(破産、民事再生等)を多数取り扱っている。)

*マハロ / PIXTA(ピクスタ)

理崎 智英 りざきともひで

高島総合法律事務所

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