結婚相手に多額の借金が発覚・・・自分も借金を負うことになる!?

彼はエリートサラリーマン。

そんな彼と、とうとうゴールイン!バラ色の結婚生活が待っている……はずだった。

でも実は彼には浪費癖があり、結婚前から莫大な借金がありました。こんな場合、妻となったあなたも、夫である結婚相手の借金を背負わなければいけないのでしょうか?

借金女性

結論から言うと、答えは、NO!です。

いくら夫婦になったとはいえ、結婚相手とあなたは別人です。

借金は、お金を借りる人(借主)と貸す人(貸主)が「金銭消費貸借契約」という契約を締結することで発生します。

小難しい言葉を使いましたが、要するに、貸主が借主に対して将来的に返してもらうことを約束してお金を渡すことにより、借金が発生するわけです。その約束の効力は、借主と貸主の間にのみ発生します。つまり、それ以外の別人にはいくら夫婦や親子といえども基本的には無関係です。

ですので、仮に借金取りがあなたに対して、「旦那の借金を回収しに来た。旦那がいないなら、あんたが払ってくれ!」などと言って凄んでも、法律上、あなたにその借金を支払う義務は有りません。

 

●もちろんマイナスなことも

ただ、当たり前のことですが、結婚して実質的には生活費を共有し合う関係になりますので、結婚相手に借金があって、毎月大きな金額を返済しなければならない場合、必然的に家計は圧迫されます。

生活費として使えるお金は限られてしまいますので、あなたも貧しい思いをすることになってしまいます。こういう思いをしないためには、結婚する前には相手に借金があるかどうか確認しておかなければいけませんね。でも、なかなかそういう部分って実際は聞き出しにくい話だとは思いますが。

 

●相手の借金を理由に離婚できるのか

ちなみに、結婚後に結婚相手に多額の借金があったことを理由に離婚が出来るでしょうか?

もちろん、話し合いの上、双方納得して離婚するのであれば離婚は可能です。

しかし、相手が離婚を頑なに拒んだ場合、裁判で離婚を認めてもらう必要があります。この場合、裁判上の離婚が認められるためには、「婚姻を継続しがたい重大な事由」が必要となります。裁判上の離婚が認められるケースとしては、「不倫をされた」とか、「3年間音信不通で生きているか死んでいるかも分からない」というような理由が民法に規定されていますが、それと同じレベルの話じゃないと、裁判所は一方的な離婚を認めてくれないのです。単に借金があるという理由だけでは弱いと考えるべきでしょう。

 

●借金を負う例外もある

先ほど、「夫婦といえども、夫が作った借金を妻が負うことは基本的には無い」と説明しましたが、例外があります。

それは、借金をした夫が死亡した場合です。その場合、相続が発生します。相続では、預貯金などのプラスの財産はもちろん引き継ぐのですが、実は借金に代表されるマイナスの財産も引き継がなければいけません。ですので、もし夫が借金だけを遺して先立ってしまった場合、放っておくとその借金は妻であるあなたが引き継ぐことになります。

ただ、そういう場合でも支払いを免れる方法はあります。生前、結婚相手が作った借金がある方は、出来るだけ早く弁護士に相談することをおススメします。

 

*著者:弁護士 河野晃 (水田法律事務所。兵庫県姫路市にて活動しております。弁護士生活5年目を迎えた若手(のつもり)弁護士です。お客様に喜んでもらえた時に一番やり甲斐を感じています。弁護士というと敷居が高いと思われがちな職種ですが、お気軽にご相談していただけるような存在になりたいと思っています)

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河野先生
河野 晃 こうのあきら

水田法律事務所

兵庫県姫路市本町68-170大手前第一ビル3階

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