アダルトビデオ500本を捨てて逮捕された男が負う責任とは

大阪市の男性が、公園にアダルトビデオ約500本を捨てたとして、逮捕されるという事件がありました。

公園に物を捨てる行為は「廃棄物処理法」という法律に触れる恐れがあります。簡単に言うと「ゴミを捨ててはダメ」というシンプルな法律ですが、ゴミとは何を差す?と言われたら意外と困るかもしれません。

この「廃棄物処理法」はどのような法律なのか、「廃棄物」とは何か、法律に違反した場合にどのような罰則があるのかについて詳しく説明をしていきたいと思います。

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●廃棄物処理法とは?

正式名称は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」といい、廃棄物の定義、廃棄物処理業者に対する許可、廃棄物処理基準の設定などを規定した法律です。

「廃棄物」とは、「ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物または不要物であって固形状又は液状のもの(放射性物質及びこれによって汚染された物を除く。)」と定義されています(法2条1項)。

すなわち、廃棄物とは、占有者が自ら利用し、又は他人に有償で売却することができないために不要になった物(不要物)をいい、これ(不要物)に該当するか否かは、その物の性状、排出の状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無及び占有者の意思等を総合的に勘案して判断されることになります(昭和46年10月25日環整第45号)。

 

●AV500本は「廃棄物」か?

今回のケースでも、約500本のビデオが廃棄物に該当するか否かは、第三者に有償で売却することができるか(取引価値の有無)、どのような状況でビデオを捨てたのか(排出の状況)、捨てた本人は不要物であると思っていたのか(占有者の意思)等を総合的に勘案して、不要物といえるかどうかがポイントとなります。

今回逮捕された人のうち一人は「ここに置いておけば、廃材と一緒に捨ててくれるものと思った。」と供述しており、捨てた人本人が不要物であると思っていたことは明らかであるうえに、約500本という大量のビデオを袋に入れて捨てていることから、たとえ、再生・視聴が可能な状態であり、取引的な価値を有する場合であっても、不要物であるといえ、「廃棄物」に該当するものと考えます。

 

●違反した場合の罰則等は?

法律では、「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない。」(法16条)とされ、それに違反した場合には、5年以下の懲役または1000万円以下の罰金、または、これらが併科されることになります(法25条1項14号)。

以上のように、ゴミを捨てるというありがちな行為でも、場合によってはかなり重い責任を負う事になります。廃棄するのには何かとお金がかかる現代ですが、しっかりとルールに則って行うにこしたことはないですね。

 

*著者:弁護士 理崎智英(高島総合法律事務所。離婚、男女問題、遺産相続、借金問題(破産、民事再生等)を多数取り扱っている。)

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理崎 智英 りざきともひで

高島総合法律事務所

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