知っていたらすごい?日本の珍しい法律9つ

知っている法律はいくつありますか?

窃盗罪や詐欺罪と聞けば、ほとんどの人がどのような犯罪か大体分かると思いますが、中には普通に生きていれば聞くこともないような法律も山ほどあります。作られたのに一度も適用されたことがないと言われる法律も存在します。

今回は、後ほど紹介する「変死者密葬罪」など、普通は知らない9つのマイナーな日本の法律を紹介します。

法務省

■中立命令違反(刑法94条)

以前、「戦闘員として働くつもりだった北大生…私戦予備および陰謀とはどんな罪?」の記事を書きましたが、私戦予備に似たものとして、中立命令違反罪という犯罪があります。これは、交戦中の外国に対し、日本政府の中立命令に違反して、戦闘に参加したたり、交戦中の一方の外国の利益を図る行為を禁止するものです。

こちらも、おそらくこれまで一度も適用されたことはないのではないでしょうか。

 

■外国国章損壊罪(刑法92条)

外国に侮辱を加える目的で、外国国旗等を損壊・汚損した場合、名誉棄損や器物損壊ではなく、外国国章損壊罪という犯罪が成立します。

 

■消火妨害罪(刑法114条)

火災の際に、消火用品を隠匿・損壊するなどして消化活動を妨害した場合に成立します。

法定刑は、1年以上10年以下の懲役で、3年以下の懲役しかない公務執行妨害罪よりもかなり重い犯罪です。

 

■水防妨害罪(刑法121条)

水害の際に、水防用品を隠匿・損壊することを禁じるものです。多数の人命に関わるため、消火妨害罪と同じく1年以上10年以下の懲役という重い法定刑となっています。

 

■信書開封(刑法133条)

マスコミの行き過ぎた取材に違法性はないのかを検証してみた」の記事でも登場した信書開封罪です。封をしてある郵便物などを勝手に開封することは、プライバシー侵害だけでなく、犯罪となります。

 

■アヘンの輸入・販売・所持・使用等の罪(刑法136条以下)

覚せい剤や大麻、麻薬はそれぞれに特化した特別法で規制されているのに対し、アヘンだけは、刑法で直接禁止されています。アヘンは刑法の中で禁止されている唯一の薬物犯罪です。

おそらく、刑法制定当時の古くからアヘン使用が国家の存続を危ぶませる行為だったからでしょう。

 

■水道損壊罪(刑法147条)

公衆の飲料に供する浄水の水道を損壊することを禁止するものです。

 

■外国通貨偽造罪(刑法149条)

日本円だけでなく、ドルなどの外国通貨の偽造も日本刑法で犯罪とされています。

 

■変死者密葬罪(刑法192条)

恐ろしい犯罪名ですが、検視を経ないで変死者を密葬することを禁止する犯罪です。

 

以上で取り上げた犯罪は、刑法に規定があるものの、実務でほとんど見ることがないものばかりです。規定内容が特異であることも、実際に適用される場面が少ない原因でしょう。

皆さんは、どれくらいの犯罪を知っていましたか?

 

*著者:弁護士 星野宏明(星野法律事務所。不貞による慰謝料請求、外国人の離婚事件、国際案件、中国法務、中小企業の法律相談、ペット訴訟等が専門。)

星野宏明
星野 宏明 ほしのひろあき 弁護士

星野法律事務所

東京都港区西新橋1‐21‐8 弁護士ビル303

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