Apple「CarPlay」道交法違反にならないか検証してみた

Apple社は、自動車に搭載された画面を使ってドライバーが「iPhone」のさまざまな機能にアクセスできる新機能「CarPlay」を発表しました。

このサービスは、車を運転しながら電話やメッセージのやりとりをしたり、音楽を聴いたり、ナビゲーション機能を使用したりできるというもので、自動車の安全走行を阻害しないよう、Siriのアイズフリー機能を使って言語の音声処理によりアプリケーションの操作ができるようにするものだということです。

CarPlay

現行の道路交通法は、自動車の走行中に携帯電話などの無線通話装置を手に持って通話をしたり、メールの送受信のために画面を注視したりする行為を禁止しています。

■運転中の携帯電話使用はNG

違反者に対しては、交通反則通告制度により、5千円~7千円の反則金が課せられ、行政処分として違反点数1点が減点されます(道路交通法施行令別表第二の一、別表第六の十八)。

また、反則金を納付しない場合や交通事故を起こした場合など反則制度の適用がないケースでは、5万円以下の罰金に処せられます(道路交通法120条1項11号、同法71条第5号の5)。

これらの行為は、携帯電話等を持ちながらの運転により運転操作が不安定となったり、会話や画面に気を取られて周囲の状況に十分な注意を払えなくなったりすることを防止し、交通の安全をはかることが目的です。

国家公安委員会が定める「交通の方法に関する教則」でも、「走行中は携帯電話などを使用したり、カーナビゲーション装置などに表示された画像を注視したり」してはならないことが定められ、「携帯電話などについては、運転する前に電源を切ったり、ドライブモードに設定したりするなどして呼出音が鳴らないように」するよう注意を促しています(第5章第1節第2項(4))。

これに対し、ハンズフリーでの携帯電話等を使用する行為や、カーナビゲーションを注視する行為は、それだけでは直ちに罰則の適用はありません。

■ハンズフリーでも違反になるケースが

しかし、これらの行為でも、他人に危害を及ぼす危険を生じさせたり、道路における交通の危険を生じさせたりした場合には、運転者の遵守事項違反として、反則金(6千円~1万2千円)や減点(2点)の対象となり、罰則(3月以下の懲役又は5万円以下の罰金)が科せられることもあります(道路交通法施行令別表第二の一、別表第六の十六、道路交通法119条1項9号、9号の3、同法70条、71条第5号の5)。

また、これらの行為が原因となり、事故を起こして他人を死傷させれば、自動車運転過失致死傷罪に問われ、7年以下の懲役若しくは禁錮、又は100万円以下の罰金に処せられることがあります(刑法211条2項)。

■CarPlayでも注意は必要

「CarPlay」は音声認識機能によりハンズフリーで操作ができるようですから、一応安全対策はとられているようですし、現行の道路交通法上も違反とはなりませんが、たとえハンズフリーであっても、会話やメッセージのやりとり、アプリケーションの操作や内容に気を取られ、運転に集中できず、油断をして運転操作を誤ることもありますので、夢中になりすぎて事故を起こさないよう、くれぐれも注意をしてください。

*参考:Apple (日本) – Apple Press Info – Apple、自動車でのiPhoneの使用をより快適に、安全に、楽しくするCarPlayを発表 

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