悪質な「オリンピック詐欺」知っておきたい対処法3つ

昨年の9月、2020年の夏季オリンピックが東京で開催されることが決定しました。

「お・も・て・な・し」のスピーチなど招致委員会の活動が注目され、開催決定時には多くのメディアで取り上げられたことはまだ記憶に新しいことと思います。

しかしそんな明るい話題の影では早くもそのオリンピック開催に焦点を合わせた特殊詐欺が発生しているようです。国民生活センターに寄せられた具体的な事例から3つ抜粋し、それぞれの法的対処法を考えてみたいと思います。

オリンピック詐欺

■1:投資パンフレットの送付

知らない業者から電話があり、「オリンピック関連企業への投資のパンフレットが全国500名限定で送付されるので、届いたら権利を譲ってほしい」と言われた。パンフレット到着後に電話をくれたら、東京オリンピックの入場券をプレゼントするという。

■2:知らない業者から電話

自宅に白い封筒が届いた後、知らない業者から電話があった。「白い封筒は大手宝石会社からのもので、この会社が東京オリンピックのメダルを作ることになったので、当社ではこの会社に協賛したい。封筒を譲ってくれたら商品券か旅行券を渡す」と言われた。断り続けていたら、自宅に来訪すると言って電話が切れた。封筒を開封したら、宝石のパンフレットや申込用紙が入っていた。

これらのケースはいずれも詐欺を行おうとしている者(業者)と電話で会話をしてしまったケースです。

基本的には、詐欺である以上、相手方との直接のやりとりは一切するべきではありません。仮に電話で話をしてしまったとしても、疑わしいところがあれば、話を全て聞かずに電話を切るなど、相手にしないのが一番の得策です。

詐欺をしようとしている者は「騙そう」としているわけですから,耳を傾けず,相手のペースにのまれないようにするのが賢明でしょう。

しかし、近年の詐欺は非常に巧妙で、言葉巧みに接近してきて、何らかの回答をしてしまうということもあります。

契約の解除等を自身で行うのは難しい場合が多く、また、相手の言う通りに誘導されてこれ以上の深みにはまらないためにも、速やかに弁護士等の専門家に相談するのが良いでしょう。

■3:次から次へと請求が

以前ある会社の未公開株を30万円で購入していたが、先日、証券会社の担当を名乗る者から「オリンピック開催が決定したので株が10倍に上がり300万円になったので売らないか」との電話があり、売ることにした。「売却代金を送金するのに保険をかけるので30万円必要」と言われ、不審に思ったが振り込んだ。その後も、書類作成や多重契約の解消手続き、うそを言った罰金などと言って次から次と請求を受けた。手元にお金が無くなったので、消費者金融で20万円借り、さらに不足分を友人に借りに行ったところ詐欺だと言われた。

このケースでは、上記1及び2とは違い、実際に金銭の支払いまで行ってしまったようです。

今後の金銭のやりとりは一切せずに、連絡も断てば良いのですが、一方で既に支払ってしまった金銭を相手に返還させることに関しては、決して容易ではありません。

そもそも詐欺を目論む悪質な業者は、通常、社名・担当者名・住所・企業情報など、すべて偽りのものを伝え、連絡先の電話番号までもがその痕跡を悟られないように転貸されたものを用意する、ということが多々あります。

実際に民事上の請求を行うためには、相手方を特定できるだけの情報(正式な氏名・住所など)が必要であり、それがわからなければ、既払い金の回収は非常に難しくなります。

最近では、一度成功したことを契機として、同じのグループの別の者が「その後の解決を弁護士が行う」などと言って騙し、連鎖的に標的にされてしまうケースも見られます。

面識のない他人からタイミング良く紹介された弁護士には少々の疑いの目を向け、弁護士登録を確認する、弁護士会に問い合わせるなどの方法をとり、できればご自身で信頼できる弁護士を探した方が良いでしょう。「母さん助けて詐欺の被害金を取り返すためにしたいこと」もあわせてチェックしてみてくださいね。

*参考:東京オリンピックに関連した詐欺的トラブルにご注意ください!(発表情報)_国民生活センター

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山口 政貴 やまぐちのりたか

神楽坂中央法律事務所

東京都新宿区津久戸町4-1 ASKビル2-B号室

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