交際0日婚に潜むスピード離婚の危機 別れたら結婚式のご祝儀返金を求められる?

最近元AKB48の篠田麻里子が「交際0日婚」をしたことが話題になりました。結婚は本来交際期間を重ねてからするものと考えられていますが、なかには篠田さんのように一気にゴールインすることもあるようです。

彼女の結婚生活がどうなるかはわかりませんが、一般的に交際期間の短い結婚はいざ一緒に暮らしてみると性格や考え方の違いが浮き彫りとなり、離婚に至ることが多いといわれています。

 

友人が2ヶ月で離婚

Aさん(30代・男性)の友人もその1人。地元の友人が短期間の交際で結婚し、飛行機に乗って結婚式に参加。その費用は往復3万円で、さらにご祝儀も3万。計6万円の痛い出費となりました。

それでも晩婚だった友人だけに嬉しい気持ちだったのですが、2ヶ月後にさっさと離婚したそう。それを聞いたAさんは納得がいかず、「費用を返金してもらいたい」と友人に伝えています。

友人は冗談だと思っているようですが、時間もお金も割いたのだから返金は当然と、納得できない気持ちのAさん。お金を返してもらうことは可能なのか。秋葉原よすが法律事務所の近藤美香弁護士に相談してみました!

 

金の返還は可能か?

近藤弁護士:「時間とお金をかけて結婚式に参列したのに、2ヶ月後に離婚してしまったということのようですね。参列者によっては、交通費やご祝儀だけでなく、ドレス代や美容院代、ホテル代などもかかっているのかもしれません。

しかし、法律的には、交通費やご祝儀を返してもらうことは難しいです。ご祝儀は、好意で贈与したものと考えられますが、贈与は一度渡してしまえば、取り消すことができません。(民法550条)相談者は、結婚式に出席する際に、ご祝儀をお祝いとしてご友人に渡してしまっていますので、その後、ご友人が離婚したからといって、贈与を取り消すことはできず返還は認められないと考えられます。

法的な解答は上記の通りですが、道徳的に考えても、披露宴において食事やお酒を御馳走になり、引き出物を受領したとすれば、その後離婚したからと言ってご祝儀を返還すべき、という結論が正しいとは言えないのではないかと思います。

また、交通費については、そもそも、ご自身の意思で、結婚式に出席するために鉄道業者等に支払ったものですので、結婚した友人に返還を要求するのは筋違いと言わざるを得ません。

本件で一番つらい思いをしているのは、遠くから友人や親類を呼んで大々的に結婚式をしたのに、すぐに離婚せざるを得なくなってしまったご友人自身かもしれません。そのご友人の気持ちに寄り添えば、納得できないという気持ちも少しは薄れるのではないでしょうか」

 

大人な対応を

出費に加えて、時間や手間もかけたAさんの気持ちもわかりますが、数ヶ月で別れたからといって「金を返せ」と迫るというのは、法的にも道義的にも、ここはぐっとこらえて、大人な対応をしてほしいですね。

 

*取材協力弁護士:近藤美香(秋葉原よすが法律事務所。家事事件を専門的に取り扱い、500件以上の家事事件を取り扱った経験を持つ。JADP認定の夫婦カウンセラーの資格を保持している。)

*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)

近藤 美香 こんどう みか

秋葉原よすが法律事務所

東京都台東区浅草橋5-2-3鈴和ビル4-A

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