自動車検問で「警察官が外からエンジンスイッチを切って」きた!こんなのってアリ?

忘年会が盛んに行われているこの時期は、飲酒運転を取り締まる検問も多く行われます。酒を飲んだ状態での運転は重大事故を引き起こしす可能性が高いにもかかわらず「大丈夫だろう」と考える人も存在しているため、事故を未然に防ぐという意味では重要な行為です。

また、爆発物や薬物を自動車に隠す人間も多いことから、各国の要人などが来日した際に犯罪防止などを理由に検問が行われることがあります。ほとんどの人は言うとおりにしてやり過ごしていると思いますが、やましいことが全くないにもかかわらず、警察官からあれやこれやといわれ、車内を調べられるのは気分の良くないもの。

しかし車内の検査を拒否すると、不審者として扱われてしまうことはほぼ確実のよう。なかには「逃さん!」とばかりに実力行使として自動車の外から手を伸ばし、スイッチを切ってくることもあるようです。これは違法ではないのでしょうか?

 

Q.「窓から手を入れスイッチを切る」自動車検問は許される?

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

 

A.具体的に異常な挙動などが外から検知される場合、許される。

検問中の車に明らかで具体的な異常を警察官が検知したと感じた場合は、警察官職務執行法2条1項で定められる職務質問をするために「停止」させる方法として必要かつ相当な行為として許されることになっています。

また、運転者が泥酔していたりして運転させるには危険な場合などには、道路交通法67条4項に基づく「交通の危険の防止を防止するため必要な応急の措置」として認められることになります。

ほかにも、ドアに手をかけて自動車を止める行為や、刑事ドラマのように挟み撃ちで動きを止めることも、場面次第では「必要な応急の措置」として許される場合もあるでしょう。

やましいことがない場合に揉めること自体は無益だと思いますが、納得のいかない検問がないともいい切れません。

そのときは「任意」を強調することや、相手の警察官の名前を聞き出す、録画・録音を取るなどすることで、後に不当であるか否かを弁護士に相談し、不当であれば監察室に抗議するなどして対応することも考えられます。

やはり「動かぬ証拠」はどの世界でも大事になってくるのです。

 

*記事監修弁護士: 大達 一賢エジソン法律事務所。第一東京弁護士会所属。「強い、やさしさ。」、「守る≒攻める」、「戦略&リーガル」の3つの思いを胸に、依頼者のために全力を尽くします)

*取材・文:佐藤俊治(複数メディアで執筆中のフリーライター。真面目な話題からくだけた話題まで手広く記事を執筆中。趣味は将棋、好物はカツカレーとパインアメ。)

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*Dachs / PIXTA(ピクスタ)

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