有名人やお金持ちが払う「慰謝料」が高い…これってホントなの?

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

どのような要素があると不貞行為による慰謝料が高くなったり、低くなったりするのか、と疑問に思ったことがある方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、誤解されている方が多い、“有名人やお金持ちが不倫をした場合、払わなければならない慰謝料も高額になるのか?”こちらに関して解説していきたいと思います。

 

■慰謝料請求の金額算定における大前提

不貞行為について不法行為が成立し、損害賠償請求(慰謝料請求)が認められるとして、その金額をどのように算定するのでしょうか。また、裁判などにおいては、どのような点が考慮されるのでしょうか。

なお、ここで取り上げるのは、あくまで裁判となった場合(あるいは、それを見越して交渉をする場合)に考慮される要素ですので、当事者間で合意すれば、そうした要素に関係ない慰謝料額(例えば、有名人等であれば何も増額要素がないケースで数千万円、数億円等の慰謝料など)になることもあります。

 

■当事者の社会的地位・収入・職業は慰謝料額に影響する?

まず、不倫(不貞)を行った人が、社会的に地位がある人であったり、お金持ちである場合には慰謝料額が高額になったりするのでしょうか。

この点は、よく誤解している人がいますが、結論から言えば、原則として、社会的地位や収入状況などは慰謝料の算定要素にはなりません。つまり、社会的地位があろうと収入が多かろうと、それだけで慰謝料が上がるということはまずありません。

これは、よく芸能人などが高額の慰謝料(数億円、数千万円など)を払っていることから誤解されているのだと思いますが、それは当事者が大ごとにするのを避けるために任意で支払っているに過ぎず、仮に裁判になればそのような金額は認められません。

実際、裁判所も、慰謝料の算定にあたって、こうした事情はまず考慮しておりません(東京地判平成23年12月28日「原告は、慰謝料額の算定において被告の現在の役職(社会的地位の高さ)や財力を考慮すべきであると主張するが、これらの被告の属性に関する一般的事情は、上記不法行為により原告に生じた精神的損害とは無関係であるから、慰謝料額の算定において考慮することはできない」)。

 

伊倉 吉宣 いくらよしのり 弁護士

伊倉総合法律事務所

東京都港区虎ノ門3丁目7番5号 虎ノ門Roots21ビル9階

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