未払いの残業代を会社から取り返す方法

●残業代請求のための準備

残業代を請求するためには、どのような準備が必要でしょうか。

そもそも、雇用主は、従業員の労働時間に応じた賃金の支払義務を負っているわけですから、その前提として労働時間把握義務を負っています。しかしながら、雇用主においてこの義務を疎かにしているだけでなく、実労働時間よりも過少に記載された労働時間管理記録が作成されることも多々あります。このような場合には、虚偽であることを覆す証拠が必要になってきます。

そのような場合に備えて、タイムカードのコピーを取っておくとか、少なくとも業務に従事していたことを裏付ける会社からのメール・FAX(送信時間が印字されている)を保存しておくとか、業務用パソコンのログイン及びログアウトの時間を記録しておくことなどが必要となってきます。

 

●残業代が支払われない場合

雇用主が残業代を支払わないのは、労働基準法違反という犯罪行為に該当します。労働基準監督署が違反の事実を確認した場合には、是正指導の対象となりますし、悪質な場合には、刑事訴追に移行することもあります。よって、残業代を支払ってもらえない労働者は、労働基準監督署に申告することで解決をみることがあります。

また、民事調停や民事訴訟により解決するという方法もあるでしょうし、そのために弁護士に依頼することも検討されるでしょう。

 

●時効の壁

しかしながら、残業代請求権は、2年で時効にかかってしまいます。いくら証拠を残しても、長年に亘って放置してしまうと、結局は請求できず、それまでの時間と労力が無駄になってしまいかねません。早めに対処することが肝要です。

 

*著者:弁護士 田沢 剛(新横浜アーバン・クリエイト法律事務所。8年間の裁判官勤務を経たのち、弁護士へ転身。「司法のチカラを皆様のチカラに」をモットーに、身近に感じてもらえる事務所を目指している。)

田沢 剛 たざわたけし

新横浜アーバン・クリエイト法律事務所

横浜市港北区新横浜3-19-11-803号(加瀬ビル88)

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